記憶の共有は縁の結び目

ライター角田奈穂子の「雑な生活」ほぼ日記

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

紙媒体の資産とネットメディア

「週刊朝日」が5月末の発行で休刊するというニュースが昨日、流れてきた。版元の朝日新聞出版には、朝日新聞社の出版部門だった頃からお世話になっているので、それなりに内情は見聞きしていたし、予測もしていたけれど、現実になると、やはり寂しさと哀し…

人の魂は記憶のなかで生き続ける

書店をめぐっていたら、『ある行旅死亡人の物語』(共同通信大阪社会部:武田惇志・伊藤亜衣/毎日新聞出版)に目が止まった。ネットで記事が話題になり、読んだ記憶があったことと、どこかの書評で目にして気になっていた本だった。 「行旅死亡人(こうりょ…

10年経つと埃もヴィンテージ

今年は届く年賀状がさらに減った。新型コロナの流行前までは、さすがに仕事先は営業ツールとしての役割もあって、どの仕事先からも年賀状が届いていたのだけど、リモートワークが増えた影響なのか、経費削減なのか、ぱったりと辞めたところが多い。 私も一昨…

人と会って話すことの心強さ

年末から年始にかけて、人と会って食事をしながらおしゃべりする機会が去年よりずっと増えた。新型コロナもまだまだ心配なので、人数を絞って、予防をしながら。 仕事では人と会い、話すことはだいぶ元に戻ってきたけれど、気の置けない友人たちと話すのとは…

物語の力のよみがえり

たった一晩を越しただけなのに、1月1日になると、その年の未来を考えるようになる。2022年は不安定ながらも、それまでと同じように平穏な時間を過ごせるのではないかと考えていた生活が一気に下り坂に向かっているように思える年だった。実際に下り坂に向…